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マラソンやトライアスロンに取り組むにあたり、GPS測位機能の付いた時計(以下GPSウォッチ)はあったほうがいいと思います。長年GPS技術を開発してきたガーミンのGPSウォッチを買えばほぼ間違いないと思いますが、もう一回り値段が安ければいいのになと思う人も多いのではないでしょうか。
この記事では、値段はガーミンより安く、十分な性能を持った高コスパGPSウォッチである「HUAWEI WATCH GT Runner」を紹介します。
私は2023年7月にHUAWEI WATCH GT Runnerを購入し、およそ1年使用しました。その中で感じたメリット、デメリットをお伝えします。さらに、今回はトライアスロンのワークアウト画面がどのようになっているかも詳細に紹介いたします。
私にとって残念なのは、フルディスタンスのアイアンマンレースにはバッテリーが対応できないことです。バッテリーさえもてば、このGPSウォッチでアイアンマンレースにも出場します。
一般情報
1.43インチのAMOLED(有機EL)ディスプレイ
大型のAMOLED(有機EL)ディスプレイは明るい屋外でも非常に見やすいです。画面のタッチにも対応しています。回転する物理ボタンも右上にあり、そちらでスクロールすることも可能なので、手袋をした状態でも画面を切り替えることができます。
約53.3g(ストラップあり)
1.43インチのディスプレイで53.5gというのは、ガーミンのフラッグシップモデルのForerunner965と近いスペックです。見た目は大きいのですが、実際に装着してみると、とても軽いです。それまで私は超軽量のXiaomiのmi band5(11.9g)を使用していましたが、それでもHUAWEI WATCH GT Runnerが重いと感じることはありませんでした。
実際、GPS測位はとても優秀に感じます。詳細はこの後で画像付きで解説します。
2週間持続するバッテリー
公式ページに記載のスペックでは、「フル充電から最大約14日間のバッテリー駆動が可能」で、いろいろな機能をONにして「ヘビーユース※の場合、最大約7日間のバッテリー駆動が可能」とのことです。
※ヘビーユースの場合:24時間心拍数モニタリングON、睡眠モニタリング(HUAWEI TrueSleep)ON、ストレスモニタリングON、メッセージ通知ON(1日平均50メッセージ、電話6回、アラーム3回)、毎週30分の画面表示、毎週30分のBluetooth通話および音楽再生、毎週270分のワークアウト(GPS有効)をした場合のファーウェイラボのテスト結果を参考にしています。
私は血中酸素レベルとストレスの測定をOFFにした状態で使用していますが、1日のバッテリー消費は約10%です。ワークアウトを行わなければ10日ほど持続します。
公式ページに記載のスペックでは、「デュアルバンド高精度GPSモード:20時間」と書かれていますが、実際にGPSを使用したワークアウトを行うと、1時間で約10%ほど消費します。これは購入当初からで、20時間はちょっと無理なようです。
フルディスタンスのアイアンマンはきびしいですが、アイアンマン70.3なら出場可能です。
ワークアウト関連機能
ワークアウト中の画面については後で詳細にお伝えします。
より正確な心拍数モニタリング
公式サイトによると、10拍/分以内97%の精度だそうです。
私は理学療法士で、指で動脈を触って心拍数の測定をすることに慣れています。運動時の心拍数を頸動脈で測りつつHUAWEI WATCH GT Runnerの表示と比較したところ、±5拍/分程度とほとんど差がありませんでした。HUAWEI WATCH GT Runnerの測定はかなり正確な数値であると認識しています。
ただし、冬には実際より低い脈拍であると感じることが多かったです。寒さにより皮膚の血管が収縮してしまうと、正確な測定が難しくなるようです。
リアルタイム音声ガイダンス
ランニング中の心拍数やペースなどの体のデータ、現在のトレーニング目標などを音声で知らせてくれます。英語でのガイダンスになりますが、それがカッコいいです。
ナビゲーション
ルートを予め登録しておくと、オフラインでルートを確認したり、ルートバック機能で元の道を戻ったりすることもできます。
ワークアウト自動検出
運動強度の変化を検出すると、トレーニングとして開始するかどうかの通知が届きます。ウォーキング、ランニング、エプリティカル、ローイングに対応しています。
対応スポーツ(20種類)
屋外ランニング、トラックランニング、屋内ランニング、屋外ウォーキング、屋内ウォーキング、屋外サイクリング、屋内サイクリング、プール
水泳、オープンウォータースイム、ドライビングレンジ、縄跳び、登山、ハイキング、トレイルラン、スキー、スノーボード、クロスカントリー、トライアスロン、エリプティカル、ローイング
「HUAWEI TruSport™」による科学的なデータ活用と提案
トレーニングの提案
ランニングをすると、「HUAWEI TruSport™」によってトレーニング強度、トレーニング量、回復時間などのデータが測定されます。これにより、体に負担をかけすぎることを防止できます。
ランニング能力指数
自分の走力を表現する方法としては「●●kmを●分で走った」というものが一般的だと思います。これに欠けているのは、その距離をその時間で走った時に体の反応はどうだったのかということです。簡単に言うと、それを楽に走れていたのか、余裕がなかったのかということです。同じ時間と距離でも、楽に走れているほうが走力が高いですよね。
ランニング能力指数は、過去のランニングの心拍数、ペース、距離、頻度などの多面的なデータに基づいて、走力を数値化したものです。この数値をもとに、5km、10km、ハーフマラソン、フルマラソンの予想時間が表示されます。この予想時間の妥当性について、ランニング歴30年の私は「いい線いってる」と感じています。
予想時間を知ることで、目標と現在の差をより正確に知ることができます。
AIランニングコーチ
1週間のトレーニングデータを科学的に分析して、翌週のランニングスケジュールを自動的に調整してくれます。
私はランニング経験も長く、自分で考えてメニューを組み立てるのが好きなので活用していません。しかし、どのような練習がよいのかさっぱり分からなくて困っている人、自分でメニューは立てるけれど自信がなかったり成果が出ていなかったりしている人は活用するのもアリかもしれません。
スマートフォンとの連携
スマホ通知
電話やLINEだけでなく、Googleカレンダーの通知も届くのでとても助かります。どのアプリの通知を有効にするかは、スマホ側で設定できます。
スマホ探索
よくスマホを見失うので助かっています。騒々しいアラーム音でなく、「I’m Here(ここにいるよ)」としゃべります。反対に、スマホからGPSウォッチを探すことも可能です。
Bluetooth通話対応
GPSウォッチで電話に出て、直接ウォッチで会話することができます。スマホはカバンの中のままで大丈夫です。
健康管理
心拍数モニタリング、血中酸素レベル(動脈血酸素飽和度)常時測定、ストレスモニタリング、睡眠モニタリングなどがあります。
充実しな機能がそろっていますが、血中酸素レベル常時測定はランニングそのものには不要だと思っています。何故かというと、健康な成人であれば、運動をした程度では血中酸素レベルが低下することはまず起こらないからです。
バッテリーの節約にもなるので私は測定をOFFにしています。
その他の機能
アラーム
そこそこ疲れていても、バッチリ目覚めるレベルの振動で起こしてくれます。早朝ランニングで家族を起こしたくないときにも大活躍です。
アラームは10個設定でき、曜日指定の他、今回だけという設定もできます。
ストップウォッチ
100分の1秒まで測定可能です。スプリットタイム(経過時間)も20個まで記録可能で、計測しながらスプリットタイムの履歴も閲覧可能です。ラップタイムは見れないようです。
タイマー
プリセットで1分、3分、5分、10分、15分、30分、1時間、2時間があり、タップするとすぐに開始できます。カスタムでは23時59分59秒まで設定可能です。
その他
懐中電灯、コンパス、高度、天気、音楽再生(内臓メモリ2GB)、呼吸エクササイズなど
GPS測位機能の詳細
GPS、Beidou、GLONASS、Galileo、QZSSの5種の衛星測位システムに対応しています。5種というのはGPSウォッチの中でも最大級の数です。
GPSシステムで使用されている主な2つの周波数帯はL1とL5です。このうち、1つの周波数帯で送信された衛星信号しか受信できないGPSウォッチもあるのですが、HUAWEI WATCH GT Runnerは2つの周波数帯の衛星信号を同時に受信できます。それにより、測位がより正確になります。
スタート前、最初にGPS測位するのにかかる時間は長くて10秒程度です。
スイム
運動中は30秒に1回スタート地点からの距離が更新されていました。しかし、ルート記録を確認すると、5~6秒に1度程度は測位しているような折れ線です。
いくらかズレはありますが、オープンウォータースイムは数回あるコーナー以外はほぼ直線的に移動するコースが組まれていますので、この測位でも必要十分な精度があると思います。
バイク
4秒に1回、距離が更新されます。
細い川の右と左を移動しました。角は苦手ですが、大きく外れることはありません。
ラン
4秒に1回、距離が更新されます。
細い路地での急カーブにも大きくズレることなく対応してきています。距離の誤差は大きくはないと思われます。
トライアスロン中のディスプレイ表示項目
トライアスロン中のディスプレイに表示される測定項目は、「オープンウォータースイム」「屋外サイクリング」「屋外ランニング」のワークアウト設定の内容が反映されます。
各種目で表示可能な項目と、実際の画面を載せます。
オープンウォータースイム
スイムは4画面です。オープンウォータースイムの設定に表示項目のカスタマイズがありません。そのため、トライアスロンのスイムも表示は以下の内容で固定になります。
距離の表示は30秒に1回の更新になります。しかし、ルート記録を確認すると、5秒に1度程度は測位しているような折れ線です。
500mごとにラップタイム、スプリットタイムを表示します。500mごとの表示という距離は変更できません。
スイム中は時計の画面を変えてあれこれ確認している余裕はないでしょうし、これで十分でしょう。
トランジション1
トランジション1は2画面です。表示項目をカスタマイズはできません。
スイム時間を振り返ることができて、トランジションの経過時間を知れれば十分です。
バイク
表示画面は5種類です。屋外サイクリングで設定した内容が反映されます。
最初の4画面がカスタマイズ可能で、一画面に表示できる項目数は1~4です。選択できる項目は時間(バイクのスタートからの)、距離、心拍数、ペース、平均ペース、速度、平均速度、カロリー、合計上昇距離、合計下降距離、高度、気圧、時計です。
バイクでは速度と心拍数の管理が重要になってきます。
トランジション2
トランジション2も2画面です。表示項目をカスタマイズはできません。
ラン
表示画面は5種類です。屋外ランニングで設定した内容が反映されます。
最初の4画面がカスタマイズ可能で、一画面に表示できる項目数は1~4です。選択できる項目は時間(ランのスタートからの)、距離、心拍数、心拍数ゾーン、ペース、ペースゾーン、平均ペース、速度、平均速度、カロリー、ケイデンス、歩数、合計上昇距離、合計下降距離、高度、気圧、時計です。
なお、トライアスロンでなく単独の「屋外ランニング」でワークアウトを実施すると、「区間ペース、区間タイム、区間距離」を表示する画面があります。私は「区間ペース(直近のチェックポイントから現在位置までのペース)」のデータが好きなのですが、トライアスロンになかったのは少し残念です。
ワークアウト終了後に本体で確認できる結果の画面
各種目の一番気になる部分を端的に表示してくれます。
スイム、バイク、ランの各種目の詳細も表示可能です。
スイム
バイク
ラン
運動記録(アプリ:Huaweiヘルスケア)
閲覧したいワークアウトを選択するとまずはルートが表示されます。地図の表示・非表示を選択可能ですので、インターネットに公開するときも居住地まで公開されないので安心です。
イベントを選択すると3種目およびトランジションを見ることができます。トランジションは時間だけですが、3種目はタップすると詳細が見れます。
スイム
まずは、スイムのデータです。実際には歩いていますので、そこはご了承ください。
200mごとにラップやペースが記録されていますが、これは設定で好きな距離に変更可能です。
バイク
続いてバイクです。これも、ジョギングで計測しています。ご了承ください。
ラン
まとめ
いかがだったでしょうか?
総じて、トライアスロン(10時間以内)には十分に使える性能が低価格で手に入ると思います。コスパの高さは抜群です。
他にも質問などありましたら、是非ともコメントをお願いします。
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