目標を達成するために必須!ポイント練習の内容と頻度を決める4つのステップ

ずっとトレーニングを続けているのに、なかなか目標を達成することができないという悩みを抱えている方は多いと思います。
もしかして、いつも同じ種類、同じ負荷の練習をしていませんか?

健康増進や健康維持のために運動をするなら同じ種類、同じ負荷の練習でもかまいませんが、今よりも高い目標を達成するにはそれでは十分ではありません。

目標に確実に近づくためには「ポイント練習」が必要です。

ナマケモノ
ナマケモノ

ナマケモノの目指す「最小限のトレーニングでの目標達成」の本質は、週2回のポイント練習を的確に行うことです。

この記事を読むと
  • ポイント練習とは何か知ることができる。
  • ポイント練習の内容の決め方について手順を知ることができる。
  • フルマラソンの記録向上に必要なポイント練習は何か具体的に知ることができる。
  • ポイント練習を的確に行うことができるようになるので、目標に確実に近づくことができる。

ポイント練習とは

ポイント練習とは、走力向上を目指す、高負荷のトレーニングです。

高負荷ならなんでもいいわけではなく、どのような内容で負荷を上げるのかも重要です。

ポイント練習の内容を決める際に必要なのが、「トレーニングの原則」です。

トレーニングの原則

ポイント練習で何をしようか考えるときに、外してはならない3つの原則があります。

過負荷の原則

日常生活以上の負荷を与えなければ、トレーニングの効果は現れません。
また、トレーニングをしていても、いつもと同じ負荷ではその負荷に慣れてしまうため効果が表れません。
自分の成長に合わせて、トレーニングの負荷は上げていく必要があります。

10kmのジョギングを毎日続けたら月間走行距離は300kmになります。
マラソンサブスリーのために必要といわれることが多い月間走行距離300kmですが、この練習でサブスリー達成はまず無理でしょう。
体が10kmの距離に慣れるばかりで、それ以上を走る能力がつかないからです。

たいていは毎日5キロなら5キロという距離を、同じスピードで淡々と走っているだけ。毎日一生懸命に走れば、それが練習になると勘違いをしています。残念ながらこれはマラソンの練習ではありません。

引用:小出 義雄(2015)『小出義雄のマラソンの強化書』KADOKAWA:2-3

特異性の原則

トレーニング効果は、練習種目・強度・頻度・時間・速度により異なります。
何か能力を伸ばしたいのであれば、それに合ったトレーニングが必要です。

筋トレをしてムキムキになって筋出力を高くしたら、ランニングのような低出力の運動は楽になるでしょうか?
筋トレでは長い時間運動を継続する能力が成長しないので、ランニングが楽にはならないでしょう。

毎日40kmのジョギングを20年間続けたら、100mを9秒台で走れるようになるでしょうか?
この練習では短距離に必要なスピードが成長しないので100m9秒台は不可能です。

特異性の原則について詳しく書いた記事はこちらです。

可逆性の原則

トレーニングの効果は継続中は維持されますが、止めてしまうと徐々に失われていきます。
これは、皆さんも経験的に知っていると思います。

トレーニング効果が失われてしまわないように、練習と練習の間隔は空けすぎないことが大事です。

ポイント練習の内容を決める手順

ポイント練習の内容は、以下の手順で考えます。

  1. 目標達成に必要な能力を知る
  2. その能力を向上させることのできる特異的なトレーニングを選択する【特異性の原則】
  3. 成長とともに負荷を上げる【過負荷の原則】
  4. 練習の間隔を空けすぎず、練習が積み重なるようにする【可逆性の原則】

これが必要になります。

ポイント練習(全身持久力)の頻度

ポイント練習は高負荷なのでやりすぎると故障します。きつい練習はモチベーションの低下にもつながります。しかし、可逆性の原則があるので少なすぎると能力が向上しません。どのくらいの頻度がいいのでしょうか。

全身持久力トレーニングの頻度に関して、以下のような記述があります。

運動頻度としては、2~5回/週が適当とされているが、オーバートレーニングにならないように注意すればできるだけ頻度が高いほうが良いとされている。

引用:市橋則明(2012)『運動療法学』文光堂,207
原典:Gettman(1976)『Physiological responses of man to 1,3 and 5 day per week programs』Res Q 47,638-646

全身持久力トレーニングを中止した場合、1~2週間後に運動能力、代謝能力の低下が起きる。また、最大酸素摂取量は2~4週間で有意に低下する。そして、数か月後には、トレーニング前の状態に戻る。このような低下は、概ね1日1%の割合で起こる。

引用:勝田 茂(2015)『入門運動生理学 第4版』杏林書院
原典:高木 都ほか(1997)『心臓と持久力。持久力の科学。』Jap J Sports Sci 12:160-164
   Neufer PD(1989)『The effect of detraining and reduced training on the physiological adaptations to aerobic exercise training』Sport Med8,302-320

要約すると、運動は週2~5回以上が良いが、1週間運動をしなくても全身持久力の低下はすぐには生じないと言えます。この「運動」は、「全てポイント練習=高負荷」ではありません。

ナマケモノの経験では月に5~7回のポイント練習+数回のつなぎ練習(軽いジョギングなど)で十分に成長できました。つまり、ポイント練習は週1回から多くても2回で良いと考えています。あとは練習の間隔が空きすぎないように、私生活・体調・自分の気持ちと相談しながら、つなぎ練習を行います。

他のサイト・ブログを見てみると、多い場合は週3回をお勧めしているのを見かけます。最小限の努力で結果を出したい方は、ナマケモノスタイルで週1~2回を目安にポイント練習をしてみてください。

繰り返しになりますが、ポイント練習はやりすぎると故障・モチベーションの低下につながって練習が継続できなくなります。少なめから始めて、自分の心地よい最適な頻度を見つけてください。

フルマラソンを速く走るためのポイント練習

フルマラソンを例に具体的にポイント練習の内容を考えてみましょう。

必要な能力

フルマラソンを速く走るために必要な能力はシンプルに挙げると2つです。

  1. 42.195kmを止まらずに走る能力
  2. 目標タイムのスピードよりも速く走る能力

1,2の能力を向上させるためには、1,2それぞれポイント練習が必要です。

「42.195kmを止まらずに走る能力」を向上させるために必要な練習は?

それはLSDや超・長距離のジョギングです。
LSD・ジョギング・ランニングの違いについて、下の記事にナマケモノの解釈を載せています。
LSDとジョギングの使い分けについても書いていますのでよろしければご覧ください。

「ジョギングはみんなしているよ」と思うかもしれませんが、大事なのは行う距離です。
練習を始めたばかりのときは体を慣らすために1kmから始めればよいですが、慣れたら徐々に距離を増やし、最終的に42.195kmにできるだけ近づけます。

LSDで●時間という設定はだめなのか?と思われるかもしれません。
初心者のうちはLSDで良いと思いますが、それなりに走力がついてきたら距離での設定が良いと考えています。

LSDは時間で設定するため、距離が不安定です。
1km7分30秒のスローペースでLSDを3時間すると、走行距離は24kmです。
3時間も走ったわりに意外と距離は短いですよね。

それで十分なポイント練習になる人もいますが、サブスリーを狙う人にとっては24㎞という距離も、1km7分30秒というスピードも不十分です。
走力の向上はいまひとつだと思います。

フルマラソンでサブスリーを目標にする人のポイント練習については、こちらの記事で書いております。

「目標タイムのスピードよりも速く走る能力」を向上させるために必要な練習は?

目標タイムがあるのであれば、そのペースで走り続けられれば目標は達成できます。

ですが、そのペースが全力走に近いと目標を達成するのは難しいです。
やはり、少しは目標よりも速いペースで走れないと、長くは続きません。

そのためには、目標より少し速いぺースに慣れておく必要があります。

目標より速いペース走

フルマラソンよりも速いペースのペース走で、目標のスピードに慣れることができます。

フルマラソンの目標タイムと1kmあたりのペースは以下のようになっています。

それぞれの目標における、ペース走のおすすめ目標設定は以下のとおりです。

このペースで連続20km、あるいは休憩しつつ1日30㎞走れるようになれれば、目標達成は近いと思います。
本番のペースはとても楽になります。

1km×5本

上記のペース走をするためには、もっと速いスピードも出せたほうが余裕がでます。

1kmをペース走より速い設定タイムで5本くらい走りましょう。

それぞれの目標における、おすすめ目標設定は以下のとおりです。

1本走ったら15分ほど完全に休養をとってリカバリーし、5本程度実施しましょう。

レペティションではないの?と言われそうですが、レペティションは1本1本全力です。
1本全力で走って休憩したら、2本目も全力で走ります。
私の提案している1km走は1本目から全力でなく、5本目まである程度の速度を維持できるように走ります。

余談ですが、レペティションのこと、ナマケモノはあまり好きではありません。
1本目を全力で走るのはいいとして、2本目は100%の状態でスタートできるわけでないのでどれくらで走れるのかが不明です。
序盤速すぎて後半で失速したり、逆に抑えてしまって出し切れなかったり、中途半端になりがちです。
また、どんどん疲労が溜まって走るたびに遅くなるのも好きではありません。
頑張ってもタイムが落ちていくというのは、ナマケモノのメンタルには良い影響を与えません。

補足:ウィンドスプリント

ウィンドスプリントはポイント練習ではありませんが、スピードを出せるようになりたければしたほうがいいです。

全力疾走ではなく、全力の80%くらいの出力で、フォームを意識しながら気持ちよく走りましょう。

距離は100mくらいで、3~5本くらいです。

ウォーミングアップ時、あるいはポイント練習の後にしましょう。

まとめ

目標達成に向けて確実に走力を向上したいのであれば、同じ種類、同じ負荷の練習を続けていてはいけません。

トレーニングの原則にある「過負荷の原則」「特異性の原則」を押さえたポイント練習を行いましょう。

  1. 目標達成に必要な能力を知る
  2. その能力を向上させることのできる特異的なトレーニングを選択する【特異性の原則】
  3. 成長とともに負荷を上げる【過負荷の原則】
  4. 練習の間隔を空けすぎず、練習が積み重なるようにする【可逆性の原則】

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