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トライアスロンには何かとお金がかかります。3種目もあるので当たり前といえば当たり前です。ところで、トライアスロンの3種目の中で、最も多くの道具が必要で、最もコストがかかる種目は何でしょう?
それは、バイクです。これはトライアスリートが10人いれば10人ともがそう答えると思います。
バイクに手を出せば費用がかかるのが分かっていたので、高給取りではない私はロードバイクを買うことをためらっていました。前から持っていたクロスバイクで練習していました。
しかし、アイアンマンレースで180kmを走るにはロードバイクを購入しそれに慣れることが必要だと感じ、ロードバイク購入に踏み切りました。
この記事では、バイクにあまりお金をかけられない私が、アイアンマンレース完走を目指すために購入したロードバイク・バイク用品を紹介していきます。
ここに紹介している商品しか使ったことがないので多くの商品との比較はできません。ですが、初心者の目線で良いものかどうかを正直にお答えすることで、皆さんのお役に立てるはずです。
2024年9月15日のアイアンマンジャパンみなみ北海道を完走したら、この記事のタイトルが「アイアンマンレースを初完走できたときのバイク装備を公開」に更新されます。
ロードバイク:ファラド・プロ(NEST)
まずはロードバイクです。
NEST(ネスト)は、日本のホダカ株式会社の自社ブランドの1つです。競技スポーツ自転車から一般自転車まで幅広く扱っています。
トライアスロン大好き芸人の安田大サーカス団長の安田氏は、NESTOサポートアスリートをされています。
定価¥121,000
エントリーモデルのロードバイクは10~20万円しますが、その中では低価格です。Amazonでセール時には、定価より安く購入できる可能性があります。私は¥85,300で入手しました。
それでいて十分に軽く、各パーツも最低ラインを確保できています。
約9.3kgと軽量
アルミフレームで、フロントフォークはカーボン製です。
格安のロードバイクは平気で10kgオーバー、重いと12kg前後などもありますが、ファラド・プロは約9.3kgです。
GIANTのエントリーモデルのCONTEND 1の重量は9.6kgなので、それよりも軽いです。
フルCLARISコンポーネント
自転車を構成する主要なパーツを「コンポーネント」といいます。具体的には、変速機、クランク、シフター、ブレーキなどです。
格安のロードバイクはコンポーネントに謎のメーカーが使われていることもありますが、ファラド・プロのコンポーネントは、高い技術と信頼性のSHIMANOのCLARISで統一されています。
CLARISはSHIMANOのコンポーネントの中でも最も入門者向けのグレードですが、SHIMANOというだけで最低限の品質は保証されています。
フロントフォークはカーボン
格安なロードバイクはすべてがアルミであることが多いですが、ファラドプロはフロントフォークがカーボンとなっています。
カーボンで作られたフォークは軽く、衝撃を吸収する効果もあるため、手に伝わる振動を軽減できると言われています。長距離ライドの際は手の痛みが問題になりますが、その軽減を期待できます。
初期装備のペダルはママチャリと同等
スポーティーな外観に似合わない、ママチャリのようなペダルが付属していました。しばらくはそれで練習していたのですが、初めて120kmを走行したときに限界を感じました。バイクの次のランに疲労を残さないためには、後述する「ビンディングペダル」があったほうがいいです。
ヘルメット:Auty IZUMIYA
自転車に乗るには、ヘルメットが必要です。「努力義務」とは言われていますが、本気を出せば自動車並のスピードの出るロードバイクでヘルメットを装着しないのは危険です。
必ず購入しましょう。
CE EN1078認証
ヘルメットの安全基準はいくつか存在しますが、こちらの商品は「CE EN1078」の認証を受けています。
CEマークはすべてのEU(欧州連合)加盟国の安全基準を満たしている場合に付けられるマークです。ヘルメットに限らず様々な製品につけられるマークですが、 自転車ヘルメットの安全基準を満たしたものがだけが「EN1078」を取得可能です。
重量200gで重さを感じない
重量は200gでとても軽量です。1日装着しても負担を感じません。
バイザーが着脱可能
着脱可能なバイザー(20g)がついています。私は基本的に付けています。
3000円台でサングラスまでついてくる
サングラスまでついてきます。私はサングラスを既に持っていたので使っていませんが、サングラスを持たない方にはとてもお得です。
パンク対策
遠くまで練習に行ってパンクをしてしまうと非常に困ります。自転車を載せられる車で誰かが迎えに来てくれればいいですが、そうでないと悲惨な状況に陥ります。
私はまだパンクに遭遇したことがありませんが、様々なレビューを熟読して、下記のものを揃えました。
応急瞬間パンク修理剤
パンクした際に、タイヤ内に注入することで、小さなパンク穴を塞ぎ、タイヤを膨らますことができます。注入後はすぐに走行可能で、その間に家や車に帰還することができます。
私はまだ使用したことがありません。
穴の程度によると思いますが、注入後10~200kmまで走れるようです。練習中もレース中も、まずはこれを使用して早急に復帰して、いけるところまで走ろうと考えています。
写真のように非常に小型です。500円玉と比べてみてください。
タイヤレバー
応急パンク修理剤で対処が困難な場合はチューブをタイヤから取り出す必要があります。タイヤをリムから外すために必要な道具です。
数百円で手に入りますので、信頼感のあるPanaracer製品を選びました。
amazonの商品サイトにはタイヤレバーの使い方の動画もあるので、急なトラブル時には動画を見ながら対応できます。
まだパンクを経験したことがないので、私は使用したことはありません。パンク修理を経験せずにアイアンマンレースに挑戦するのは怖いので、近日中にクロスバイクのチューブを交換してみようと思っています。
サイクルチューブ
軽微なパンクは上記の応急瞬間パンク修理剤で対応できますが、対応困難な事態になった場合はチューブの交換が必要です。
信頼感のあるPanaracer製品です。
バルブの長さが34/48/60mmと3種類ありますが、これは使用しているタイヤのリムの高さによります。自分のタイヤを調べて適する長さを買う必要があります。
残念ながら、こちらも使用経験はありません。ショップのレビューをご参照ください。
パンク修理パッチ
チューブ交換せずに、穴にパッチを貼り付けます。ですが、穴の開いた場所が分からなければ使えません。小さな穴だと、水の中にチューブを沈めないと穴の場所が分かりませんので、外出先やレース中は活躍できないことも多いと思います。
数百円で手に入りますので、信頼感のあるPanaracer製品を選びました。お守り代わりにサドルバッグに入れています。道具が小型のケースに入っていますので、そこに小銭を入れることもできます。
残念ながら、こちらも使用経験はありません。ショップのレビューをご参照ください。
携帯ポンプ(空気入れ)
信頼感のあるPanaracer製品です。小型なのでサドルバッグに入ります。
圧力計がないので正確な圧は分かりませんが、比較的軽めの力で走行可能な状態までは空気を入れられます。
これを携帯しておけば、万が一の事態でもひとまず安心です。
工具(六角レンチだけは必須)
自転車のメンテナンスに使用する工具はたくさんありますが、必須なのは六角レンチです。
安物の六角レンチで心配なのは、サイズが適当で、自転車の六角穴付きボルトの穴を「なめて」しまうことです。品質に低い物には手を出さないように、でもできるだけ安い物を探していると、髙儀(Takagi)が目に止まりました。
高儀は新潟に本社がある、創業は慶応2年(1866年)という歴史ある会社です。Amazonでのレビューも良好です。1000円ちょっとでこの安心感はコスパが高いです。
長辺の先端がボールポイントとなっているので、穴に対してまっすぐでなくても、斜めからレンチを入れて、回すことができます。レンチを入れるための空間がない場所でも使用できるので非常に便利です。
全重量は328gで常時携帯すると重すぎるので、私
は使用頻度の高い2、3、4、5mmの4本を常にサドルバッグに入れています。
サドルバッグ:ゼファール(Zefal)
パンク修理の道具+六角レンチを常時携帯するために使用しています。まだ余裕があるので、携帯電話や補給食を入れることもできます。
撥水加工がしてあるので、泥水を跳ね上げた後も軽く濡れた布で拭くだけできれいになりました。もちろん中身も濡れていません。
チャックを全開にしても開かないので、物が簡単にこぼれ落ちません。手でしっかり開くことで荷物を取り出せるようになります。
トップチューブバッグ:DAISO
ロングライドにてサドルバッグだけでは補給食を積みきれないので追加購入しました。
ダイソーで300円で入手可能です。少し幅が広いので、バッグが少しでも左右にずれるとペダリング時に膝に当たるという難点があります。
ズレを防ぐために、滑り止めをトップチューブとバッグの間に設置しました。
スマホのナビを見れて操作できる状態で収納できるので非常に便利です。トレーニング中にインターバルタイマーを鳴らすことができますし、地図を見たい時もすぐに見れます。
ボトルケージ
練習時の水分補給のために必須のアイテムです。サイクルボトルやペットボトル、水筒など、様々なボトルに対応したい場合は可変式がいいです。
トピーク(TOPEAK):シートチューブ
シートチューブにはトピークのボトルケージを使用しています。ワンタッチでサイズ調節が可能です。
私が使用しているCAMELBAKのサイクルボトルは直径7.4mmなのですが、ケージを最大にしてもきつめで、出し入れに少し苦労します。
重さ70gです。可変式でないカーボン製の軽いものは30g前後ですが、こちらは可変式なのである程度の重さは仕方ありません。70gは私には気になりません。
Airiar(アイリア):ダウンチューブ
こちらは、シートチューブへ取り付けようとするとダウンチューブに干渉してしまいました。そのため、ダウンチューブに取り付けています。
こちらの商品も簡単にサイズの調節が可能で、トピークのものよりも最大時に大きくなります。最大時には直径7.4mmのサイクルボトルがスムーズに出し入れできます。
重さ80gともう一回り重くなりましたが、私には気になる重さではありません。
サイクルコンピューター:CAT EYE
初期はGPSウォッチで走行距離・走行スピードを確認していました。でも、確認する度に片手運転でリストターンしなければならず、しかもリストターンに反応しないこともあったのでストレスを感じていました。
有線式と無線式がありますが、構造が複雑になればなるほど故障しやすいと思いますので、有線式を選択しました。
テスト用の電池が入っているのですぐに使用可能です。ブラケットやコードを固定するためのナイロンタイも余分に入っています。
ブラケットはハンドルにもステムにも設置可能です。後にDHバーを使用する可能性も考慮して、私はステムに設置しました。
コードはブレーキチューブに丁寧に巻き付けていけば、ハンドル操作に干渉せず、見た目も良いです。
走行速度は常時表示されます。正面にあるMODEボタンを押すことで表示が変わります。
晴天時でも視認性は非常に良いです。
積算距離は手動で入力することも可能なので、電池を交換した際や、別のサイクルコンピューターから乗り換えた場合も、今までの走行距離を引き継ぐことができます。
距離やスピードは正確と思われます。GPSウォッチとほぼ同じ距離を示しますし、突然速度が遅くなるようなこともありません。センサーはしっかりとマグネットに反応して、大きな誤差なく測定できているものと思われます。
ペダル:SPD-SL(シマノ)
ずっとフラットペダルで練習してきましたが、走行距離が120kmになったところで限界を感じました。ランニングに余力を残すためにはビンディングペダルが必要だと悟りました。
ビンディングペダルを使用してペダルとシューズを一体化させれば、踏み足だけでなく引き足でもペダルを回転させることができ、使用する筋を分散させることが可能です。
ビンディングペダルは、高い技術と信頼性のSHIMANOにしました。
シマノのビンディングペダルには「SPD」と「SPD-SL」の2種類があります。
一般的に、SPDは「①マウンテンバイク用に開発されたオフロード向け、②クリートが小さくソールに隠れるので歩きやすい」と言われています。SPD-SLは「①ロードバイク用に開発されたオンロード向け、②クリートが露出していて歩くときに滑りやすい」と言われています。
私はSPD-SLを選択しました。
純正でない偽物が出品されていることがあるようですが、正規品を証明するための仕組みがあるので安心して購入できます。
付属しているクリートはSHIMANO純正で、イエローです。黄→青→赤の順に、ペダルと接続したときの「遊び=左右にどれだけ動くか」が少なくなります。黄は左右に6度、青は2度、赤は0度となっています。
遊びが大きいと関節の負担を軽減したり、快適にペダリングしやすくなります。ですが、遊びが大きいとパワーロスが生まれる可能性が高まります。そして、クリートをペダルから外すために動かす量も大きくなります。私は黄色を使用していますが、外そうと思って足を回転させても一発で外れないということはよくあります。
反対に、遊びが小さいと、パワーロスは起きにくくなりますが、関節への負担が増加します。初めてサイクリングをする場合や、膝の痛みを経験したことのある場合は黄色から始めてはどうかと公式サイトにも書かれています。
シューズ
ビンディングペダルとセットで購入するのがビンディングシューズです。
高い技術と信頼性のSHIMANOにすれば間違いないかもしれませんが、数千円安くしたかったので他社の商品を探してみました。
選んだのがこちらのシューズです。
「カジュアル」「初心者」と書かれています。アイアンマンレースはカジュアルではありませんが、私はビンディングシューズ初心者ですので良いでしょう。
普段の靴と同じサイズでジャストフィットでした。引き足でちゃんとペダルを回転させることが可能です。初めてこのシューズを使用してロングライドをしたとき、120kmから150kmまで距離を延長しましたが、大腿四頭筋(太ももの前面)の疲労感が大幅に軽減していました。
私には満足できる商品です。
Amazonの商品紹介画像に、変な日本語が並んでいるので不安を煽られるかもしれません。ですが、初めてのビンディングシューズを選ぶ初心者にはアリな選択だと思います。
エンド金具
私はロードバイクを屋内保管しています。タイヤを外した状態でないと2階の部屋まで運べないので、毎回タイヤ外して保管しています。
タイヤを装着していない状態でフレームを倒すと、フォークが変形する可能性があります。また、輪行中もタイヤを外した状態で外部から力が加わると、フォークが変形する可能性があります。
タイヤを外して縦置きする場合は、リアディレイラーが直接地面に当たることになります。
それらを防ぐために装着するのがエンド金具です。
特筆することはありませんが、問題なく使用できています。
DHバー
最後のランニングに余力を残すために、空気抵抗の少ないエアロポジションをとることが重要です。
難点は、付属の滑り止めシートを張って締めてもバーが回転しやすいことです。
こちらは、明日の練習で初めて使用します。
グローブ
ロードバイクに乗り始めたのが冬だったので防寒用のグローブを買いました。
1回しか使用していませんが、気温8℃前後の日に手の冷たさを感じずに練習できました。
総費用
ロードバイク ¥85,300
ヘルメット ¥3,680
パンク応急修理 ¥1,055
タイヤレバー(タイヤを外す道具) ¥391
交換用タイヤチューブ(2本セット) ¥2,267
パンク修理パッチ ¥418
携帯ポンプ(空気入れ) ¥2,977
六角レンチ ¥1,160
サドルバッグ ¥2,018
トップチューブバッグ \300
ボトルケージ① ¥1,670
ボトルケージ② ¥1,804
サイクルコンピューター ¥2,164
ビンディングペダル ¥6,178
ビンディングシューズ ¥5,680
エンド金具(フロント+リア) ¥1,112+¥1,549
DHバー ¥5,998
防寒グローブ ¥1,330
総計 \127,051
費用を抑えた部分もありますので、本体+4万円ほどで準備できました。
このくらいの費用であれば、トライアスロンへの挑戦をためらっている方もなんとか捻出できるのではないでしょうか?
ロードバイク購入を見送ってきた方の参考になれば幸いです。
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